デッドライン読み終わったので感想

 読み終わった。

デッドライン

デッドライン

 

 

 なんだろう。期待していたものとは違ったんだけど面白かった。息抜きがてら読める本だ。

 トム・デマルコの本なので、プロジェクト管理がテーマなんだけども、この本はそれを題材とした小説みたいなものだ。ラノベ並に読み心地が軽い。

 軽く内容に触れると主人公のトムキンスがとある国に拉致られて、プロジェクト管理をさせられる中で直面する問題を解決していく。その中でトムキンスはとある女性から手帳をもらい、これにプロジェクトを管理する中で気づいたプロジェクト管理のポイントをメモしていくのだが、それがサブタイトルにあるように計101個あるようだ。登場人物も個性が強くて印象深いキャラクターが多い。特に悪の権化のような性格をした上司、ベロックがすごい。奴だけは許せん。

 ストーリー物なのであまり内容に触れすぎるとネタバレになってしまうのでここではあまり深く踏み込まないが、気になった部分を2/25 - はきだめ2/27 - はきだめに軽く書いた。

 プロジェクト管理で一番大変なのは人間関係だと思う。チームメンバー同士のわだかまり、上下関係、非協力的なステークホルダー等々。デッドラインでも問題として取り扱っていたものの1/3程度はこれが占めていた。認識のズレを感じ取れてベクトルの方向を合わせられるなら、大抵はうまくいくと思うんだけど、気づくのも合わせるのも難しい。距離や意識が親しいチームメンバーならまだしも、週一の打ち合わせでのみ顔を合わせるステークホルダーとかならなおさら。各々の異なる思惑をどうコントロールしてベクトルを合わせるかがプロジェクト管理の一番の肝なんだろう。

 できればそういう血なまぐさい所には触れずにコーディングだけできたらいいんだけども、中々そうも言ってられないのが現実である。厳しい。