舞姫読んだ
青空文庫で読んだんで、正確には↓のじゃないけども。
後味がすっきりしない物語だった、というのが読み終わって最初に抱いた感想。主人公の豊太郎の周りに流されてしまう自分に対する負の感情と、恋人のエリスの純粋がゆえの豊太郎に頼りきってしまう心の弱さに焦点を当てている。そのためどうしても展開が暗くなるのは仕方ないのだが、浪漫主義特有の、個人の心の弱さに焦点を当てた展開というのは当時では価値があったのかもしれない。
文語体での表記なので、慣れてないとかなり読みにくい。例えば冒頭はこんな感じ。
石炭をば早 や積み果てつ。中等室の卓 のほとりはいと静にて、熾熱燈 の光の晴れがましきも徒 なり。
読めないことはないのだけども、細部までは読み取れてない。文語体にもう少し慣れていたのなら違った感想を抱いたのかもしれない。